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活動状況

■全国介護事業者連盟 障害福祉事業部会設立総会・記念講演 出席報告

2022年04月27日 掲載

 全国介護事業者連盟は2018年6月に設立され、全国に支部をもつ連盟である。2022年3月18日、障害福祉事業部の設立総会が都市センターホールで開催され、杉原会長、比留間(Webで)が参加した。二神副会長はこの部会の副会長である。設立目的として介護事業の内容は高齢者のみならず障害者を対象としたグループホーム、障害児通所支援(放課後デイサービス)、就労支援など障害福祉領域にも拡大・連携しており、高齢化する社会構造における支援体制維持への継続的な課題への取組とし、事業として有望であり且つその質的向上に関して講演・シンポジウムが行われ、現場性からの政策提言をしていく方針が伝えられた。
 介護保険領域と障害福祉領域は制度的に明確な区分があり、作業療法士の役割機能についてもそれぞれの制度目的に沿って発展してきた。しかし、障害者の高齢化とともに介護制度への移行が進み、両制度間におけるサービス内容や人材の質的向上や処遇が問題になっている。特に障害福祉事業所では障害の特性や個人の特質に応じた対応が求められ、また就労支援の手法などの職員の資格や資質レベルについても明確化されていないのも事実である。介護事業者障害者部会は対応の手法として、科学的根拠に基づいた技術手法の確立、業務効率、課題解決を目指した制度のシンプル化、障害福祉従事者の処遇改善とステータス向上、研修機会の確立と情報発信などを挙げ、社会福祉の発展に寄与するとしている。
 作業療法士は障害領域のプロフェショナルでありながら障害福祉分野でのシェアはかなり低い状況にある。それは障害領域における生活への具体的な関与が少なく、また作業療法の効果について業界への情報発信が少ないこと、そして医療分野よりかなり低い処遇にあるため就職率が上がらないことが大きな原因でもあり、しかし医療と介護、障害福祉を直接つなげられる職種としての役割は大きいはずである。また、障害当事者に必要な支援が効率性という理由から削減されることがないよう分析し発信すべき役割があろう。作業療法士の職種としての課題ではあるが、地域生活支援の全体向上を目指して協働できるよう連携できる点について検討していかなければならない。               
                     (比留間 ちづ子)
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